アルザスツリーのコンセプト

フランスアルザス地方、セレスタの街の図書館に「クリスマスツリーに関する世界最古の文献」があり、1512年の市の帳簿にモミの木が売られていたことを示唆する記述があります。このような貴重な文献がアルザスの発祥地説の根拠になっています。近くのサン・ジョージ教会では当時から現代まで10本のツリーが堂内に吊るされ、ツリーの歴史の変貌を見ることができます。

アルザス首府ストラスブールのクレベール広場には11月下旬からクリスマスマーケットのシンボルとして大きなツリーが設置されます。毎年ヴォージュ山脈などから選ばれた1本が160時間程かけて運ばれて来ます。巨大なツリーに必要な電飾は全長7kmに及びます。2022年からは点灯パターンの工夫で省電力に努めています。ストラスブール旧市街の建物と輝く巨大ツリーはクリスマスの首都の名にふさわしい光景です。

文献上、世界初のクリスマスツリーが飾られたのは1539年のストラスブール大聖堂だと言われています。142mあるこの大聖堂はクリスマスマーケットの会場のひとつで外せないスポットです。ヴォージュ山脈の赤茶色の砂岩でできたゴシック様式の大聖堂は1874年までは世界一の高さ(現在は6位)でした。写真に全貌が収めきれない程大きな教会でアルザスの人々の祈りの中心です。